アースダイバーin BKK

しばらく前に中沢新一の「アースダイバー」を読んだ。
縄文時代、今より地球の水位が高かった頃の東京は入り組んだリアス式海岸で、当時岬や入り江だった場所にいまでも古墳やら寺やら神社やら塔があるんだそうで。そういった場所は死(=海)との境界だった訳ですが、じゃあ当時海だったところはというと、現世秩序の向こう側、もう死霊のたまり場ってなとこで、東京の下町の方はそういう場所。両国の力士はそういう場所にある自然の力を呼び起こすんだそうです。


で、バンコクにその縄文アースダイビングマップをはめたら、たぶん東京下町と同じように海の底だと思う。今でもあちこち湿地ですから。だから今ではすっかり欲望の渦がぐるぐるしてて力強い。秩序をぶっ壊すマグマっぽいドロドロ感にあふれている。っていうか秩序という概念がまるで別次元。その怪力にひれ伏した者、逃げ出した者、歯向かった者、達観した者、いろいろな人種もひっくるめてこの都市がある。株で儲ける首相、その退陣を求めるタイ人、解散総選挙プミポン国王。レボルーション熱は局地に飛び火する。兆しなら僕など仕事の上でも現実問題、起こっていた。労働組合と海外資本。グローバルエコノミー教。乱世にござりますれば、功名こそが生き残る路。


海の向こう、倭国では株、与野党皇室典範とか。信仰の自由と表現の自由はがっぷりよつ。オンリーワンしか信じない人たちは自分のオンリーワンこそが本物だと主張しあうだけ。神様は八百万なのに。空の叫びで僕は眠れない(Screaming sky won't let me sleep,) 星たちはこの蟻塚を這いずりまわる僕らを見て笑っている(Stars are laughing at us, as we crawl on and on Across this Antheap!!! / by XTC)


なんか、久々に蛇口をひねったらドバッと言葉が出てしまったが、「星になった少年」を見たり結構和んでたりする。音楽坂本龍一だったとは。昨日はたまたまラストエンペラー見てた。どうでもいいが、僕はチェンマイの象使いに似てると言われたことがある。友達にはチェンマイで見かけたと言われた。行ったことないのに。